夏の一人旅

小さい旅で元気になる

高速道路を一人で運転したい

生きてる!と感じたいと思った。
どうやったら、生きてる!って感じるのか。

ある日、息子たちと、話していたら、死を感じることが、生きてる!に繋がるのではないか。と言い出す。死を隣に感じながら、危険少なめのアクションを考えたとき、それは、山登りだと。

山登りは暑いので、高速道路を運転して遠くに行くことにする。よし、ここ千葉から実家の静岡に高速で帰ろう。と思った。久しく自分の運転で帰ってない。いいアイデア!

女は、ちょこちょこ違った味を好むものだ。1プレートデッシュが大好きだ。行動にも表れていると思う。どうせ●●するなら、と1アクションで様々な角度の、実益や体感や感動を味わおうとするクセがある。今回の一人旅も、自分と、友達と、親孝行を詰め込んだ1デッシュプレートタイプの旅行になった。

49歳の高速3時間ドライブ。主人や若者たちには、わかるまいが、これはかなりのスリルがある。ここで死んでたまるか!とか。せーのっ!という思いで車線変更している。車線変更で十分勇気ある行動とスリルが味わえる。男性陣からしたら、意味が解らないだろう。こんな小さなことでも、ハラハラドキドキできるんだ。

心友に会う

旧友二人に個別であって、ランチとディナー。
それぞれの家庭の話、介護の話、いま夢中になっているもの話をする。昨日も会ってたっけ?という阿吽の呼吸。そこにブランクはない。ママ友とは違うんだよなぁ~。

20才を挟んで付き合った、小中高の友は本当に格別で、もはや資産だ。複利は偉大だ。今後も大切にし、資産を増やしたい。

食事もそれぞれの友にセレクトを頼み、新鮮で刺激的で個性的な日だった。

一人で民泊に宿泊

実家には泊まれるのだが、ここはあえて一人で地元に、わざわざ宿を用意した。
たまには一人で、色々考え感じたい。ホテルはやめた。
せっかくなので、「不自由」も楽しみたい。不自由は、たいくつをおもしろくする。私は、豪華なモノや、便利なモノ、新品ではくつろげないタイプの女。だから、不自由はわくわくする。

新しい体験は最高のエンタメだった。
家族でわいわいと新体験するのは無論楽しいのだが、一人噛みしめるように、味わうエンタメも味わい深いか。感動も、乾燥も心の中でつぶやく。応えるのも自分。このやりとりがここ数年足りてない。

コンセプト強めの民泊チョイス。東京から移住して、私の田舎でコワーキングスペースと民泊を営む方々が作運営者。取り組みも、感性も新鮮だった。宿は4部屋あったが、さすが平日。一人貸し切り。

古いお寿司やさんを改装した民泊で、たった一人。

これからの生き方、人生、家族、仕事、健康を考えた。

人がいない。というだけで、凄く新鮮な気持ち。私は、ずっと誰かといる時間を多く過ごした。一人になると、聞こえる音がある。ふとした、自分の反応を感じることができる。目に留まる物たちのシャッタースピードが遅くなるから、じっくりと脳内に滞在。1秒1分を味わっているからか、時間を深く感じる。
一人になることは、自分を取り戻すいちばんてっとりばやい方法なのかもしれない。

翌日は、初「さわやか」と初劇団四季

翌日は実家へ。母と劇団四季キャッツの静岡公演に行く。
両親と遊ぶ。というのは親孝行だと思っている。

道中、ハンバーグステーキの「さわやか」へ。父は運転担当。キャッツは見ないで、別行動だったけど、3人きりででかけるなんて、大学生ぶり?

私も、こうなると所詮ただの娘。
両親もただの両親に。
子ども=孫たちがいると、じじばばのなってしまうけれど、この日ばかりは、子供扱いに。49歳でも、かわいい子供らしい。親孝行は成功。

一人は楽しい

一人で、旅程を決め、実行するという一連の作業は、なんとエキサイティングでスリリングなんだろう。上京したてのころの気持ちを思い出した。

私はこの旅で確実に元気になった。
そして、味を占めた。

自分を生きてる!という手応えを大いに感じた。またやろう。一人旅!

ちなみに、心友たちもやっているようだ。
類は友を呼ぶんだな。なんだかうれしくニヤつく。愉快な愉快な夏休みだった。